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IPCCが新報告書 温暖化、地域別の悪影響も提示

社会 | 神奈川新聞 | 2014年4月1日(火) 09:00

横浜で総会を開いていた国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は31日、地球温暖化が社会や生態系に与える影響を科学的に評価した第2作業部会の報告書を発表した。7年ぶりの改訂で、想定される深刻なリスクや地域ごとの悪影響を提示。移住や貧困、紛争など影響は人間の安全保障にも及ぶと指摘し、悪影響に備えた適応策の必要性を強調している。

報告書は、温暖化がすでに世界中の大陸と海洋で農作物の収量や生態系に影響を及ぼしていると指摘。気温が2度上昇すると、適応能力の限られたサンゴ礁や北極海の海氷などは高いリスクにさらされるとした。4度以上の上昇があった場合、穀物の収量が減少し、世界的な食料危機を招く可能性があると予測している。

気温上昇が2度以内であっても年間0・2~2・0%の経済損失が発生。温暖化は経済成長を減速させる可能性があると指摘した。

今回の報告書では、人間の安全保障に関わる悪影響も新たに指摘。温暖化の進行により移住を迫られる人が増え、貧困の深刻化で紛争などの暴力的な衝突が起きる危険性を警告している。

海面上昇による沿岸部の高潮被害や大都市の洪水被害といったリスクの低減には、温室効果ガスの排出量を減らす緩和策とともに被害軽減のための適応策が必要だが、現時点で実施は限定的だとしている。

リスクや適応策は地域によって異なることから、地域別の影響評価も充実させた。日本を含むアジアでは洪水や熱波による健康被害、干ばつに伴う食料不足のリスクが増加。対策として、効果的な都市計画の実施や危険を警告するシステムの整備などを挙げている。

IPCCのパチャウリ議長は「世界中の誰一人として温暖化の影響を受けないことはない」と指摘。「何の対策もしなければ影響はさらに大きくなり、社会の安定性が損なわれる」と述べ、早期に対策を進める重要性を訴えた。

日本初開催となったIPCC総会は25日から横浜市西区のパシフィコ横浜で開かれ、各国の科学者、政府代表者約500人が参加。今月中旬には、温室効果ガス排出量削減のための緩和策についてまとめる第3作業部会の報告書がドイツで発表される。

【神奈川新聞】

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