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大雪で「地域の宝」枝折れる、川崎・中原区の桃並木

社会 | 神奈川新聞 | 2014年2月22日(土) 00:00

大雪の影響で枝が折れた、二ケ領用水沿いのハナモモの木=16日、中原区(二ケ領用水・中原桃の会提供)
大雪の影響で枝が折れた、二ケ領用水沿いのハナモモの木=16日、中原区(二ケ領用水・中原桃の会提供)

14日から降り始めた記録的大雪で、川崎市中原区の二ケ領用水沿いにある桃並木では枝が何本も折れる被害が出た。大正から昭和にかけて桃畑が広がり、全国有数の桃の生産地だった中原で、当時の面影を復活させようと地元有志らが手塩にかけて育ててきた「地域の宝」だ。4月には恒例の桃まつりを控えており、関係者は「壊滅的な状態。このままでは半分咲くかどうか…」と気をもんでいる。

16日午前、まだ雪がたくさん積もっていた用水沿いには、無残な光景が広がっていたという。

「至る所で枝や幹が折れ、用水や道路をふさいでいた。木の命が絶たれたと思うと、本当に悲しくて切なかった」

「二ケ領用水・中原桃の会」(東正則会長)の津脇梅子副会長(69)が振り返る。

かつては「西の岡山、東の神奈川」といわれ、桃の生産が盛んだった中原。同会は二ケ領用水の再生とともに、生産地だったことを後世に残そうと、地元有志らによって1985年に結成された。第3京浜高架下から市総合自治会館付近までの約4キロの用水沿いにハナモモを中心に植樹を重ね、関係するグループ「プロジェクト21」とともに維持管理を行う。桜などを含めて700本近くが植えられ、毎年春には白やピンクなど色鮮やかな花を咲かせる。

しかし、メンバーの高齢化や資金不足などから、現在は「一つの会だけで維持管理するのは厳しい状況」と津脇さん。15年という寿命を超えるハナモモの木も多くあり、昨年夏の猛暑では20本近い木が立ち枯れになったという。

そして、14日の湿った重たい大雪が追い打ちをかけた。津脇さんは「今回、傷ついていない木はないくらい。今、木は悲鳴を上げている。このままいくと桃並木がなくなってしまう」と危機感を募らせる。行政にも支援を求めているが、思うようにいかないのが現状だという。

4月13日には、ことしで29回目となる「中原桃まつり」を控える。今のところ予定通り開催するつもりだが、津脇さんは「どれくらい咲くのか心配」と不安を募らせる。

津脇さんは言う。「放っておいたら何もない川になる。武蔵小杉など、町がどんどん都市化するなか、『中原は桃源郷だった』と伝えるため、次の世代に桃並木を継承していきたい」

【神奈川新聞】


毎年春に色鮮やかな花を咲かせる桃並木(二ケ領用水・中原桃の会提供)
毎年春に色鮮やかな花を咲かせる桃並木(二ケ領用水・中原桃の会提供)

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