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「まさか殺人はしないと…」、中川死刑囚尋問 オウム平田被告公判

社会 | 神奈川新聞 | 2014年1月21日(火) 23:29

公証役場事務長拉致事件の逮捕監禁罪などに問われたオウム真理教元幹部平田信被告(48)の裁判員裁判で東京地裁は21日、元幹部中川智正死刑囚(51)の証人尋問を実施した。確定死刑囚は外部との接触が厳しく制限され、法廷での証人尋問は極めて異例だ。

オウム真理教のサリンを使ったテロ事件などに深く関与した元幹部が、再び法廷に立った。松本智津夫死刑囚(58)=教祖名麻原彰晃=の側近だった中川智正死刑囚(51)は、おわびの言葉を口にした。東京地裁で開かれた元幹部平田信被告(48)の裁判員裁判。出家後すぐに坂本堤弁護士一家殺害事件に加担、教団の暴走に動揺しながらも、仮谷清志さん=当時(68)=の逮捕監禁致死など、次々と犯行に手を染めていった経緯を、懸命に記憶をたどるように証言した。

低く、はっきりとした声には、犯した罪と向き合おうとする覚悟がにじんでいるようだった。

検察官「あなたは仮谷清志さんの事件や地下鉄サリン事件などで、死刑が確定していますね」

中川死刑囚「はい」

幾人もの警備職員が目を光らせ、防弾パネルやついたてに囲まれた向こう。中川死刑囚は、時折緊張した様子をうかがわせながらも、約4時間にわたった尋問に応じた。

仮谷さんの拉致後、殺害を指示された時の心境を「とんでもないことをしたと思った」と告白。「ただ、私では決められないことだったので、麻原氏に任せるしかないと思った」と慎重に言葉を継いだ。

「ある日突然、体の中に光が上ってきた。この世のものとは思えない体験をし、教団に相談した」ことから、教団に入信したという中川死刑囚。尋問は、仮谷さん拉致事件以外にも及んだ。

早くから教団の欺瞞(ぎまん)に気付き、信者の脱会支援に取り組んでいた坂本堤弁護士=当時(33)=と妻都子さん=同(29)=、長男龍彦ちゃん=同(1)=の殺害事件には、出家からわずか2カ月足らずで実行犯として加わった。

犯行直後は「まさか殺人はしないと思っていたので、動揺した」という。一方で、3人の遺体を山中に埋めるなど教団施設を離れていた最中、ともに出家し交際していた女性信者が施設で監禁状態にあったことを知り、「麻原氏から何か言われたわけではないが、(自分の代わりに監視されていたようで)怖かった」。坂本弁護士事件後、さまざまな重要事件に手を染めていった一端を語った。

殺人をも肯定する教団の教義を意識したかを問われたが、「指示があったからやる、という立場だった」と、思考停止の状態で犯行を重ねていたことをうかがわせた。最近は依頼に応じて海外のテロ対策の専門家と面会しているといい、「もう私のような人をつくりたくない。未来のテロリストをつくりたくない」と答えた。

傍聴席では、母親が終日、息子の証言を見守った。前日の面会で、中川死刑囚は「できるだけ正直に、本当のことを話す」と語ったという。閉廷後、母親は「緊張したが、言えていたと思う。ほっとしました」とだけ語り、足早に法廷を後にした。

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