地震や津波など災害時に停電した際、自動的に信号機を再稼働させる発電装置が17日、衣笠十字路交差点(横須賀市衣笠栄町1丁目)など、横須賀署管内の主要交差点3カ所に設置された。同署関係者は「災害に強い町づくりにつながる」と期待している。
発電装置は県内の主要交差点数百カ所に設置されているというが、同署管内では初めて。信号機が機能しなくなった際の事故を防ごうと、交通量の多い交差点への設置が決まった。3カ所に1基ずつ置かれ、信号機21基に対応する。
衣笠十字路交差点に設置された装置は高さ約150センチ、幅65センチ、奥行き65センチ。内部には制御盤と発電機があり、災害や落雷などで停電した場合、制御盤が停電を認知、発電機が自動で動きだす。停電後、40秒以内に信号機が再稼働する仕組みだ。燃料は軽油で、最大で連続約24時間動く。
2011年3月の東日本大震災では、地震などによる停電の影響を受け信号機が止まる事態が生じた地域もあった。県内でも地震発生当日、信号機が機能しなくなった横浜市鶴見区内の交差点で、自転車の女性が2トントラックにはねられ、死亡する事故が起きている。
同署ではこれまで停電により信号機が消えた場合、署員による手信号で交通整理に対応してきた。「信号機が全て消えると交通がまひし、危険だ。主要交差点だけでも信号機が稼働するのは心強い」と同署員は話している。
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