1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 県西エリアに相次ぎメガソーラー開設へ 再生エネのまちへ/神奈川県

県西エリアに相次ぎメガソーラー開設へ 再生エネのまちへ/神奈川県

社会 | 神奈川新聞 | 2013年12月31日(火) 19:34

市内の屋根貸し事業で初となる太陽光パネルの設置工事が進む小田原市立下曽我小学校(同市提供)
市内の屋根貸し事業で初となる太陽光パネルの設置工事が進む小田原市立下曽我小学校(同市提供)

2014年、県西地域でメガソーラー(大規模太陽光発電所)が相次ぎ着工・稼働する。現時点で計画が明らかになっているのは、3月に稼働する大井町の「きらめきの丘」をはじめ、小田原市、中井町の計4カ所。3年前の東京電力福島第1原発事故を受け、安全な再生可能エネルギーへの転換が求められてきた。身近な場所で新たな一歩が踏み出され、普及の鍵を握るとされる住民の関心の高まりにつなげたいと、関係者は期待している。

◆小田原市:市民のための発電所

小田原市内では、官民からなる「再生可能エネルギー事業化検討協議会」が設立した「ほうとくエネルギー」(同市浜町)が2014年3月、同市久野の民有地に「小田原メガソーラー市民発電所(仮称)」を着工する計画で、手続き作業が進んでいる。

発電規模は約1メガワットで約300世帯分の使用電力に相当する。山林に囲まれた広さ約1・8ヘクタールの公共残土処分場跡を活用して太陽光パネル約4千枚などを設置、同9月に売電事業を始める予定。

同社は13年12月、地元で住民説明会を開催。同社役員の志澤昌彦さんは「大手企業による営利目的の事業ではない。小さい会社だが、市民参加による市民のための発電所を目指している。地域活性化にもつながる」など、事業化の意義を強調した。

20年間の固定価格買い取り制度に支えられていても採算性は厳しいと、関係者は口をそろえる。同社は近く約3億6千万円の事業費の一部を市民からも出資を募り、災害にも強い地域分散型電源づくりを目指していく。

太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマスなど、さまざまな発電形態がある再生可能エネルギー。県内での普及可能性としては太陽光発電が有力だ。

市は、小学校の屋上などを開放した屋根貸し事業もスタート。公募に手を挙げた同社が今月下旬、市内3カ所で順次発電を開始する。

再生エネは自然エネルギーともいわれ、自然の豊かな県西地域は、その潜在力が高い。森林面積が市域の約4割を占めることから、間伐材などを主原料とする木質バイオマス発電についても、市は13年に調査着手した。

市はこうした民間の事業に奨励金を支給する「再生可能エネルギー促進条例」(仮称)を独自に検討しており、3月定例会に提案する方針。

「当初のようなワクワク感がなくなった。次の事業が見えてこない」。再生エネによる発電が各地で具体化する中、国のエネルギー政策に原発回帰の流れが強まり、関係者の間に焦りも見られる。

電力自由化の進展で、メガソーラーなど地域でつくった電力を自分たちで選択して使える社会の実現。多少割高な分、安全性は確保される。身近になった施設の見学を通じ、将来のエネルギー体系を想像する市民が増えていくか、正念場の年となりそうだ。

◆大井町・中井町:「エコ」でアピール

大井、中井両町は、自治体による事業費補助や優遇措置で、メガソーラーを手掛ける民間企業の進出を後押しする。いずれも“創エネ施設”の建設を足掛かりに、「エコのまち」をアピールしていく考えだ。

県西部で第1弾となる大井町山田のメガソーラー(最大出力約2・2メガワット)は3月の稼働予定。町は町有地である山林の造成費用約2億円を負担し、エネルギー事業者「古川」(小田原市)など3社が出資してメガソーラーを設置する手法を採用。高台に見学スペースも設ける計画で、大井町・間宮恒行町長は「再生エネルギーが注目されている時代。教育の場としても活用していきたい」と期待を込める。

一方、同町篠窪の企業跡地と中井町井ノ口の山林に建設される施設はそれぞれ、県が事業用地の不動産取得税を2分の1にする減免措置や、県住宅供給公社が所有地の無償提供を決定。土地の造成やソーラーパネル設置などを進める企業側の負担軽減を図る。

篠窪の発電規模(同約13メガワット)は県内最大となる予定で、中井町(同約10メガワット)は県西部で2番目の規模。両町ともまちのイメージアップにつなげる考えで、自然エネルギーを利用した「エコハウス」の建設など、新たな事業も模索している。

大井町の担当者は「人を呼ぶチャンスと捉え、まちづくりに生かしたい」。中井町の担当者も「アクセスの良さをアピールして、まちおこしにつながる方策を検討したい」と見据えている。

◆県西地域のメガソーラー開設計画

(所在地、最大出力、稼働予定時期)

(1)大井町山田    約2.2メガワット 2014年3月

(2)小田原市久野   約1メガワット 2014年9月

(3)大井町篠窪    約13メガワット 2015年3月

(4)中井町井ノ口ほか 約10メガワット 2015年4月

【】

再生可能エネルギーに関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

PR
PR
PR

[[ item.field_textarea_subtitle ]][[item.title]]

アクセスランキング