原爆の悲劇を伝えるため、被爆者を含む広島市民ら8万8千人が出演し、1953年に製作された映画「ひろしま」の上映会が8月1日、相模原市南区の相模女子大学グリーンホールで開かれる。2018年に市内で16ミリフィルムが発見されたことから、戦後75年の夏に核廃絶の思いを改めて共有しようと市民団体で実行委員会を組織して企画した。
関川秀雄監督の同作は月丘夢路さん、山田五十鈴さんらが出演、日本教職員組合が中心となり製作した。小規模な公開にとどまり、上映機会の少ない「幻の映画」と言われてきた。
新型コロナウイルス感染症の影響で中止も検討したが、「高齢化も進む中、現実に起きた原爆の被害を風化させてはならない」と実行委員長で相模原市議の金子豊貴男さん(70)。座席を1席ずつ空け、予約制で上映することにした。被爆後の広島、長崎の様子や被爆した人々を捉えた写真パネルも展示する。
料金は500円で、中学生以下無料。上映は午後2時と同6時半で、各回定員100人。申し込み・問い合わせは、金子さん電話042(741)0232。