子どもたちにフィリピンの文化を知ってもらうワークショップが6日、川崎市川崎区の市立さくら小学校で行われた。1~3年生約270人が、カラフルな民族衣装を身にまとったり、現地の料理を作ったり。外国人住民が多く暮らす地元で、同じアジアの一員である同国との距離をぐっと縮めた。
「フィリピンとなかよし」と題する同ワークショップは、2010年度に同校が桜本小と東桜本小と統合される前から開催され、地域のフィリピン人女性たちが講師を務めてきた。
今回は、さくら小に通う児童の母親ら計8人が参加。1、2年生は体育館に集まり、「スンカ」と呼ばれるフィリピンのボードゲームや竹を使ったダンス「ティニクリン」を体験、3年生は春巻き作りに挑戦した。文化を学ぶ時間では、現地の硬貨や楽器、同年代の子どもが使うノートなどを興味深そうに観察した。
黄緑や紫など色とりどりの30着以上が用意された民族衣装の試着コーナーも盛況で、衣装がバナナやパイナップルの繊維で作られていると教えてもらった子どもたちは「すごい」「かわいい」と感激した様子だった。
市によると、同区内に住むフィリピン人は1352人(ことし3月末現在)と市内7区の中で最多。さくら小にも、フィリピンにつながりのある子どもたちが複数通っている。
日本人の夫を持ち、18年間同区に暮らすローズマリー・サンドバル・サルヴィオさん(47)は「フィリピンの文化を楽しむクラスメートの姿を見ることで、ここに暮らすフィリピンにルーツのある子どもたちが自分に自信を持つことができる」とワークショップの意義を語っていた。
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