
途上国支援の懸け橋に-。国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊として今秋、県内から16人の隊員がアフリカや中南米、アジアなど計17カ国に派遣される。25日には、南足柄市の田島伸明さん(29)と湯河原町の加藤茜さん(30)が、それぞれの自治体トップを表敬訪問。出発を目前に控え、現地での活躍に向けた意気込みを語った。
「生ごみの分解について研究していた学生時代の経験を生かしたい」
田島さんは10月から2年間、アフリカのセネガル共和国・サンルイ市環境課に配属され、ごみによる環境への影響を軽減するための取り組み「3R活動」を地域に根付かせるための事業を進める。
産学官連携事業などを手掛ける民間企業を退職しての挑戦。田島さんは「インドネシアでボランティア活動をしていた人の目の輝きが忘れられなかった」と動機を語った。
南足柄市の加藤修平市長は「市民に対して何ができるかを考えて取り組めば、成果は出る」とエールを送った。
一方、加藤さんが派遣されるのは、中米・ベリーズ西部の国境に接する交通の要衝にあるベンケ・ビエホ町役場。観光資源の開発を目指している町で2年間、観光をはじめとするまちづくり計画の策定などに取り組む予定だ。
会社員時代の出張を通じ、新興国の行政に興味を持ったという加藤さん。「観光地・湯河原出身として、現地の観光振興に役立ちたい。帰ってきたら湯河原にも何か貢献できればいい」と抱負を語った。
湯河原町の冨田幸宏町長は「目標に向かって頑張って。たくましくなって帰ってくるのが楽しみ」などと激励していた。
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