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オウム事件の当事者語る 横浜、死刑制度の考え深めて 

社会 | 神奈川新聞 | 2018年12月2日(日) 02:00

オウム事件の当事者である(左から)小川原弁護士、岡田弁護士。司会の長塚監督も交えて死刑制度について思いを語った=横浜市中区
オウム事件の当事者である(左から)小川原弁護士、岡田弁護士。司会の長塚監督も交えて死刑制度について思いを語った=横浜市中区

 オウム真理教による一連の事件を通じて、死刑制度を考える催しが1日、横浜市中区で開かれた。教団幹部に殺害された故坂本堤弁護士の同僚だった岡田尚弁護士と、松本智津夫(教祖名・麻原彰晃)元死刑囚の弁護人を務めた小川原優之弁護士がトークセッションに参加。事件の被害者、加害者それぞれに寄り添った当事者として、思いを語った。

 トークセッションは、ドキュメンタリー映画「望むのは死刑ですか・考え悩む“世論”」(長塚洋監督)の上映会に併せて企画された。教団元幹部13人の死刑が執行された今年を締めくくるイベントとして、長塚監督と横浜キネマ倶楽部が共催。参加者約70人を前に長塚監督は「何を考え、悩むのか自分の中で受け止めながら聞いていただければ」とあいさつした。

 死刑反対論者の岡田弁護士は「(弁護人として)今までやってきたこととは全く違う目線が要求された。被害の感情を初めてわが物とした」と当時の心境を回顧。「裁判で知れば知るほど『これは人間か』と言いたくなり、死刑反対と言っていたことを忘れた」と明かした。

 死刑問題を考える際に欠かせない被害者感情については、「(社会が)ステレオタイプの被害者をつくり、死刑を望んでいてほしいという部分がある気がする」と指摘した。

 死刑制度廃止に向けた日弁連の実現本部事務局長でもある小川原弁護士は、「麻原さんの主張を誤解のないよう伝えたいとは思ったが、それ以上ではない」と弁護活動を語った一方、「(家族には弁護人だと)一切言えなかった」と葛藤も明かした。

 被害者感情については、「遺族が死刑を望むのは自然。被害者をなくそうとしている人間として、その声を聞くのは当然」としつつも、「弁護人としては事実を争うが、被害者の遺族が流す涙の方がよほど裁判官を動かしかねない」と過度に重要視されがちな風潮への戸惑いも吐露。

 死刑制度を考えるに当たっては、「被害者と加害者を対立させる枠組みで考えると進まない。命を奪わない形の刑罰は、社会全体で考える中であり得ると思う」と訴えた。

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