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海運担う人材育て
日本丸保存へ・近代遺産を考える〈下〉

社会 | 神奈川新聞 | 2016年11月8日(火) 11:37

中山氏(左端)ら専門家が登壇した帆船日本丸の保存シンポジウム=10月、横浜市西区の日本丸訓練センター
中山氏(左端)ら専門家が登壇した帆船日本丸の保存シンポジウム=10月、横浜市西区の日本丸訓練センター

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区で保存・公開されている帆船日本丸。長期保存に向けて10月に開かれたシンポジウムでは、船体やかつての技術が残ることだけでなく、人材育成の場であったことに光を当てる発言もあった。文化財として生かされる上で、市民の認知と共感を得るためにはどうすればいいのか。

 

教育

 
 【帆船日本丸の飯田敏夫船長】今、欧米でセイルトレーニングが盛んになり、評価されている。日本でもこうした海や帆船を使って人を教育するスタイルが普及すると、戦前から船員教育を担ってきた日本丸の評価が高まるのではないか。

 日本丸で訓練を受けた方が戦後、昭和の日本を引っ張ったことは間違いない。船のどこでどういう訓練を受けたのかは記録として残っている。実習生の居住区が狭いとよく言われるが、船で訓練を受けて社会に役立つ人に育ったという(1万人以上の)実績は、誰が見ても明らかだ。

 練習船の航海訓練カリキュラムは連綿と続いてきたもの。練習船の所属が変わっても、戦後、民主的な教育に変わっても、船に必要な基礎を教えるという面はあまり大きな変化がない。

 日本の貿易は9割以上を船が担っており、船員が経済を支えている事実がある。戦前戦後を通して日本の経済発展に日本丸がどのように関わってきたかを伝えることは意義深い。

 アスベスト(石綿)対策が指摘されるが、機関室の中は1985年に改装したままで、船体を壊さない限りは飛散しないようにペイントで固めてある。同年に係留する際、エンジンを動かさないということで、燃料系統のパイプの全部と、排気系統のパイプの一部を外している。

 

在り方

 
 【造船史に詳しい国土交通省運輸安全委員会の庄司邦昭委員】日本丸の在り方を根本的に検討するため、有識者からなる「帆船日本丸保存活用検討委員会」が2010年に議論を重ね、検討委の委員長として提言書を横浜市港湾局長に提出した。

 提言では、保存の目標として「可能な限り、現在の活用を続けながら、氷川丸と同様に建造100年を目指す」とした。活用の目標は

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