クルーズ客船で中東呼吸器症候群(MERS)が発生したと想定した感染症対策総合訓練が27日、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)で行われた。横浜港の関係機関から約100人が参加、患者を船内から搬出し、連携して迅速に病院まで搬送する手順を確認した。
CIQプラザでは、全身を防護服で覆った横浜検疫所の医師らが英語で患者役に問診した後、体温測定や検体採取を実施。患者役をビニール製の「患者収容用陰圧バッグ」に隔離し、民間の救急車で市立市民病院(同市保土ケ谷区)に搬送した。
横浜海上保安部や県警、市消防局など横浜港の官民でつくる協議会が主催した。横浜検疫所の北澤潤所長は「2019年ラグビーワールドカップ、20年東京五輪・パラリンピックを控えて、いざというときのための備えを急ぐ必要がある」とあいさつした。