
中東海域に派遣され、日本関係船舶の安全確保に向けた初の情報収集活動を行っていた海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が30日、乗員約200人を乗せて海自横須賀基地(横須賀市)に帰港した。国会承認が不要の防衛省設置法で規定する調査・研究を根拠とする水上部隊の第1次隊として、5カ月に及んだ任務を遂げた。
たかなみは今年2月に同基地を出航し、同26日から船舶自動識別装置(AIS)やレーダー、目視などで約8千隻の船舶を監視した。昨年6月にはイラン沖のホルムズ海峡付近で日本のタンカーが砲撃を受ける事態も発生したが、防衛省によると、たかなみとP-3C哨戒機が活動を開始して以降、異常は確認されていない。6月9日に護衛艦「きりさめ」に任務を引き継ぎ、帰国の途に就いた。