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新たな共生へ 外国人と介護(中)
実感「自分を待ってくれている」 人材管理は分け隔てなく

社会 | 神奈川新聞 | 2018年11月25日(日) 11:02

外国籍の求職者向けに開かれた介護の就職説明会。面談票も多言語=9月、川崎市幸区
外国籍の求職者向けに開かれた介護の就職説明会。面談票も多言語=9月、川崎市幸区

 いつものように呼び鈴を押した。仲良くしていた利用者だが、この日は玄関先で、思いもよらない答えが返ってきた。

 「あなた、誰?」

 訪問ヘルパーの顔が分からなくなっていた。上司に連絡して説明してもらい、声を思い出してもらって、ようやく作業に入れた。認知症の周辺症状、現場での対応、日本語での記録-。訪問介護の仕事に就いて7年になった福沢メリーさん(55)も、「まだ毎日が勉強」と実感する日々だ。

 日本人と結婚し、来日して20年。出身国、南米ペルーの大学で修めたのは会計で、介護は未経験だった。横浜の国際交流団体でスペイン語の通訳ボランティアとして高齢者と関わり、福祉への関心が高まった。

 利用者宅を自転車で巡回し、身体介護や生活援助に汗を流す。作業は常に時間との競争だが、「皆さんが自分を待ってくれている」との思いも強い。

「お礼を言ってもらえる」

 訪問介護は現在、経済連携協定(EPA)に基づいて来日した外国人の介護福祉士資格取得者にも解禁されている。利用者宅に外国人を1人で派遣することに慎重な事業者も少なくない。それでも高齢者を重んじる国の文化で育ってきた人の間では、福祉の職場は就労先として存在感を保つ。

 「お弁当とか、ミシンとか、いろんな仕事したけど…

 
 

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