
新型コロナウイルス感染症を巡り、二宮町は、戦時下の同町を舞台にした児童文学「ガラスのうさぎ」をテーマにした「平和と友情のつどい」の今夏の開催を見送ることを決めた。
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「ガラスのうさぎ」は作家の高木敏子さんが1945年に同町に疎開中、米軍機の機銃掃射により父親を失った経験をつづった。町は戦争の悲劇を後世に伝えようと1991年につどいを始め、毎夏、町内の子どもたちの手で平和のメッセージを発信していた。
昨年は高木さんが8年ぶりに出席し、今夏で第30回を迎える予定だった。町担当者は「町独自の平和への取り組みは今後も進めていきたい」と説明する。地元の子どもたちによる千羽鶴作りも自粛し、JR二宮駅前の「ガラスのうさぎ」像の飾り付けも縮小する。