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ふれあい館への威力業務妨害容疑 元川崎市職員再逮捕

社会 | 神奈川新聞 | 2020年6月13日(土) 05:00

脅迫を受け、3月末まで警備員が配置された川崎市ふれあい館=1月30日、同市川崎区
脅迫を受け、3月末まで警備員が配置された川崎市ふれあい館=1月30日、同市川崎区

 多文化交流施設「川崎市ふれあい館」や市の男性職員に在日コリアンへの虐殺などを予告する脅迫文を送り、業務を妨害したとして、県警捜査1課と川崎臨港署などは12日、威力業務妨害の疑いで、同市川崎区大島1丁目、元市職員で無職の男(69)を再逮捕した。調べに対し、同容疑者は同館宛てについては容疑を認め、「(男性職員と)トラブルがあった。陥れようとした」と供述しているという。

 再逮捕容疑は、今年1月までに同館宛てに「在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう」などと記載した年賀はがきを、同市の男性職員宛てに「ふれあい館を爆破する」などと記載したはがきを送って、それぞれ1月4日と27日に同館職員に点検させるなどして業務を妨害した、としている。

 同課によると、同容疑者は男性職員宛てについては「覚えていない」と否認しているという。

 同容疑者は今月2日、白鵬女子高校に爆破予告文を送ったとして同容疑で逮捕され、12日に横浜地検川崎支部に起訴された。その脅迫文の差出人には、今回の宛先の男性職員の名前が使われていたという。

 川崎市内では昨年11月~今年2月、小中学校や県立高校などにも脅迫文が送られていた。同容疑者が市を退職後に勤めた複数の会社などに数年前に脅迫文が送られていたことも新たに判明し、県警は関連を調べている。

 また今年3月、同館のごみ集積場に模造刀と木刀が置かれているのが見つかったが、県警は脅迫とは無関係であることを確認したという。

差別見過ごされず安堵

 川崎市ふれあい館(同市川崎区桜本)は在日コリアンに対する民族差別の根深さを認め、地域の交流から差別を根絶しようと市が1988年に開設。多文化共生を掲げる市の人権施策を象徴する公的施設だ。元職員の再逮捕に福田紀彦市長は「大変残念で誠に遺憾」とコメント。昨年12月制定の「市差別のない人権尊重のまちづくり条例」に触れ「あらゆる差別を許さないとの決意を持ち、再発防止へ職員の教育・啓発を強化する」と強調した。

 在日コリアンが多く暮らす桜本にあって朝鮮人というだけで「この世から抹殺しよう」などと虐殺の標的として示された被害は深く、子どもからは「私たちは殺されるの」という恐怖と絶望が口を突いた。

 利用者は前年の3分の2に急減。職員は物音一つに身構えながら、子どもから子育て中の母親、高齢者まで、同館に足を運ぶ地域住民に不安を与えぬよう心を砕いた。差別があるから居場所が必要で、だから差別に居場所が奪われるわけにいかなかった。

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