藤沢市教育委員会は3日までに、全市立小学校35校で学習用タブレット端末の「1人1台」導入を前倒しして2020年度中に実施することを決めた。新型コロナウイルス感染拡大に伴う一斉休校でオンライン学習が注目される中、全国と比べ遅れが指摘されていたICT(情報通信技術)化を加速させる。
同市教委は、国の方針などを踏まえ、19年度から全市立小中学校に学習用タブレット端末を設置するなど、学校のICT化を推進。20年度中に市立中全19校で「1人1台」を実現する見込みで、市立小は同年度から3年間で全児童に配布する計画を立てていた。
一方で、同市の教育情報化が他自治体に比べ遅れていた。学校教育の情報化に関する文部科学省の18年度調査によると、学習用端末1台当たりの児童・生徒数は県平均6・9人に対し、同市は11・3人と県内自治体で3番目に低かった。19年度は7・8人と改善したが、一層のICT化が課題だった。