
「銀行が貸してくれたから助かった。命の恩人に迷惑を掛けたくない」-。19日に横浜地裁で開かれた裁判員裁判の公判で、証人出廷した恐喝事件の被害男性は、被告に脅されてつくったとされる借金にもかかわらず、今なお返済を続ける理由をそう語った。
男性が証人出廷したのは殺人や強盗、恐喝などの罪に問われた男(46)の公判。起訴状によると、被告は2010年7月、相模原市南区で中国籍の女性=当時(40)=を殺害後、逃亡資金を得る目的で知人の男性から現金約125万円を脅し取った、とされる。
公判で男性は被告から刃物で脅され、現金約25万円を奪われたと証言。さらにカードローンを組むためにいくつかの金融機関に連れていかれ、唯一100万円を貸してくれたのが