経営者自らが中小企業をPRする授業が今月、県立小田原城北工業高校(小田原市栢山)で開かれた。同校の近くに本社や工場を持つ7社の社長らが登壇、中小企業の強みや魅力を熱く語った。
授業は、中小企業の人材確保や地域経済の活性化を目的に、中栄信用金庫(本店・秦野市)と同校が企画。6日に機械科と電気科の計4クラスで行われ、各クラスで経営者が2人ずつ教壇に立った。
精密板金加工を手掛ける五洋工業(本社・秦野市菩提)の酒村幸男社長(51)は、大手企業で勤務した経験も踏まえ、「中小企業は限られた人員で生産性を上げるため、個人の業務範囲が広い」「ゼネラリストを目指すには中小、専門性を高めるなら大企業も良い」と分かりやすく比較して説明。就職活動を控える生徒らに「どんなことをしたいか、自分の価値観で選ぶことが大事」と呼び掛けた。
機械科2年の相原寿さん(17)は「特に地元で働くという意識がさらに深まった」と話した。