新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校が続く二宮町立二宮中学校では、地域住民と連携したオンライン学習の取り組みが進んでいる。地域住民と保護者らが中心となって学習用の動画を作成。休校中の学習支援に学校現場が手探りを続ける中、地域住民がオンライン教育への先陣を切った。「学校のために保護者だからできることがある」。地域が奮闘する学校現場を支えている。
「寺子屋」続々

「寺子屋オンライン」と題し、教材用の動画を作成したのは同校PTA会長で、住民らが学校運営に携わる「コミュニティ・スクール」の学校運営協議会の藤原直彦会長(45)。学校が臨時休校中の課題として生徒に郵送した数学の問題を解く様子をタブレットで撮影した。英語の動画では、教科書の例文を在外経験のある地域住民が流ちょうな発音で読み上げる。
「手作り感がいっぱい。動画は簡単に作れてすぐに投稿できることを示そうと思った」と藤原会長。オンライン教材作りに頭を悩ます教員の背中を押そうと保護者の立場から発案した。4月下旬から10日ほどの間に、同校PTAのホームページ(HP)に24本を続々と投稿した。多いもので200回近く視聴された。
筋トレ指南も
保護者からのアクションに「教員も教育のプロとして火が付いた」と同校の松本雅志校長。