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尊徳の教え、困窮者支援に 県西部初のフードバンク

社会 | 神奈川新聞 | 2020年5月25日(月) 05:00

ひとり親家庭に配布するため食料品を小分けにする関係者ら=小田原市久野の市社会福祉協議会
ひとり親家庭に配布するため食料品を小分けにする関係者ら=小田原市久野の市社会福祉協議会

 県西部で初となるNPO法人のフードバンクが活動を本格化させている。生活の苦しい高齢者やひとり親家庭などを支援の対象に食品の配布を行うほか、将来的にはフードロス削減を目指した講演会などの啓発活動も行っていく。

 「NPO法人報徳食品支援センター」は、任意団体として昨年8月ごろから活動を始め、同12月にNPO法人の認可を受けた。小田原市内に拠点を置き、NPO法人アシガラパートナーズと連携して活動する。

 フードバンクかながわや、神奈川フードバンク・プラスの支援団体や食品メーカー、県西部の食品関連業者や農家などから食品を収集。地元の高齢者福祉施設や社会福祉協議会などを通じて、基礎年金だけで生活する高齢者やひとり親家庭に食品を提供している。障害者や外国人労働者らにも対象を広げたいという。

 「現場に行って見て、すぐ実行するのが大事。みんなが寄り添って幸せになるにはどうすればいいか考えないといけない」。田嶋享理事長(84)は、助け合いの精神といった郷土の偉人・二宮尊徳の報徳思想を念頭に置き、活動に取り組んでいる。

 今後はフードバンクへの理解を深める講演会や、ワンコイン程度の寄付を募る「チャリティー映画鑑賞会」の開催も検討する。家庭で眠っている食品を持ち寄ってフードバンクに寄付する「フードドライブ」も呼び掛けていく方針。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で「観光地の小田原・箱根では仕事を失って生活に困る人が増えている。その対応が必要」と言うのは本岡俊郎副理事長。メーカー側も卸し先の飲食店の休業で行き場を失った商品をフードバンクに提供するケースが増えているという。本岡副理事長は「フードバンクが一番必要とされている時期。両者のマッチングをしたい」と意気込んでいる。

 同センターでは会員や賛助会員を募集している。申し込み・問い合わせは、本岡副理事長電話090(3107)6477。

 
 

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