7月の台風12号の影響で海の家が全壊するなどした湯河原海水浴場(湯河原町吉浜)の今夏の来場者数が前年から約54%減の約5万3600人だったことが14日、分かった。同日の町議会環境・観光産業常任委員会で町が報告した。
同海水浴場の開設期間は7月14日~8月31日の49日間を予定。7月28日夜に台風12号の接近による高波で町が管理する海水浴場警備本部や海の家全12軒が全壊し、同29日から5日間復旧のため一時的な閉鎖を余儀なくされたほか、8月7日からの3日間も、台風13号の接近に伴って再び閉鎖した。海の家8軒は規模を縮小するなどし同10日から営業再開したが、その後も海水浴客の客足は回復しなかったという。
町観光課は「何十年も海の家を経営している人たちも『台風でこんな被害が出るのは初めて』と口々に言っていた。台風の影響が大きいシーズンだった」と話した。来夏に向けては災害による被害を最小限にとどめるための対策を検討していくとした。
台風12、13号により町内ではほかに、福浦漁港の防波堤や町道などで被害があった。海水浴場警備本部を含めた復旧作業に計約929万円を要したといい、いずれも町予算の予備費が充てられた。