新型コロナウイルスの影響で外出自粛や臨時休校が続く中、県警はストレスや不安に起因するドメスティックバイオレンス(DV)や児童虐待のリスクが高まる懸念があるとして警戒を強めている。
県警によると、4月のDV事案の相談件数は前年同月比14件減の585件。児童虐待の疑いで児童相談所に通告した18歳未満の子どもの数は同106人減の786人だった(ともに速報値)。
統計上、増加傾向はみられないが、県警によると「在宅勤務中の夫が家事に関して妻を叱責(しっせき)し、子どもの面前でたたいた」「休校で在宅していた子どもが勉強せずに遊んでいたとして、親に叱られてたたかれた」などの取り扱いがあった。
大賀真一本部長は19日の定例会見で「外出自粛や休校が、DVや児童虐待事案の原因の一端になっていると考えられる」と指摘。「DV事案の背後に児童虐待が潜在していることもある。関係機関と連携し、被害者の安全確保を最優先に積極的な対応に努め、被害拡大や重大事案の発生を防いでいく」と述べた。