
31日の上告審弁論で、原告2人が親子2世代にわたる意見陳述に立つ。第1次訴訟の提起から丸40年。降り注ぐ騒音は熾烈(しれつ)を極める一方だが、司法救済の道筋はわずかに開かれ始めた。自衛隊機の飛行差し止めを命じた控訴審判決の維持を求め、それぞれが6分の持ち時間に全霊を注ぐ。
亡母の献身継ぐ 山口さん

厚木基地滑走路から北方2キロ。つるま幼稚園(大和市西鶴間)は、被害の最も深刻な区域に近接する。軍用機が上空を通過すれば、遊戯は中断を強いられ、耳をふさいだまま身動きできなくなる園児も現れる。
「まるで金縛り。爆音は子どもの心身をむしばんでいる」。