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県立川崎高「独立採算」の養蜂部 ミツバチと夢追求 蜂蜜販売で収益、都市緑化にも

社会 | 神奈川新聞 | 2018年8月23日(木) 11:59

ミツバチの群れが入った巣箱をチェックする養蜂部員 =川崎市川崎区の県立川崎高
ミツバチの群れが入った巣箱をチェックする養蜂部員 =川崎市川崎区の県立川崎高

 県立川崎高校(川崎市川崎区渡田山王町)養蜂部が2018年度から、育てたミツバチから採取した蜂蜜を販売して部費を自主的に捻出する取り組みを始めた。「独立採算制」で活動への意欲を高め、都市部の緑化に貢献するという夢を追求。小さなミツバチとともに、部員15人は成長を続ける。

 真夏の太陽が照り付ける中でも、全身を作業着で覆った。週2回のペースで巣箱から巣板を取り出してミツバチの健康状態や巣内をチェックする作業を行う。部員は大粒の汗を流しながら、3万匹を超えるミツバチと向き合う。

 「夏場の作業はきつい」。藤崎菜々子部長=2年=が苦笑する。城森正幸さん=3年=は養蜂部が「珍しい」との理由で入部したが、「都市部でもこんなにも多くのミツバチを飼育できる。自然のありがたさを感じる」と実感を込める。

 10年に「ミツバチの住める街」を目指して活動を始めた。15年に初めて採蜜に成功。だが、翌年には越冬できずにミツバチが全滅してしまう苦難にも直面した。これを機に部員は一層奮起。蜜源となる近隣地域での花木の保護・育成活動に注力しているほか、ミツバチが成育しやすい巣箱の内部構造を試行錯誤したり、成育状況を記したデータ管理を徹底したりした。

 こうした積み重ねが奏功して徐々に採蜜の量は増加。現在は16年の2倍近い年間100リットルが採れるようになった。

 これまで養蜂部が生産した蜂蜜は地元の和菓子店「川崎屋東照」に卸し、収益は学校に渡していた。今春からは部費に関し、学校側の援助を受けない代わりに、蜂蜜の収益を充てることにした。部員の活動意欲の向上とともに、ミツバチを通して都市部の緑化を進めるため、効果的に収益を充当する狙いだ。

 河崎千愛希顧問(38)は「蜂蜜を売ることはミツバチを増やすことにつながる。持続可能な社会づくりを部活動を通じて感じてもらいたい」と話す。今後は、販路拡大や同高クッキング部との連携強化を視野に入れる。

 今夏にはこれまでの活動が評価され、三重県で開催された全国の高校生が地域を元気にする取り組みを発表する「ソーシャル・ビジネス・プロジェクト」に初参加。同年代の熱い思いに触れ、藤崎部長は「独立採算制でやっていくために、企業とのコラボレーションや、蜂蜜の安定供給に向けて一層ミツバチの群れの適正な管理をしていきたい」と意気込む。

 育て、収益を上げ、持続的な活動へ-。新たな養蜂部の挑戦が始まっている。

◆8月25日に「かわさきハニーフェスタ」
 養蜂部の活動などを紹介する「かわさきハニーフェスタ」が25日、同高で開かれる。採蜜体験や蜂蜜の食べ比べ、同高の蜂蜜を使った川崎屋東照のどら焼き(300個)などが提供される。入場無料。午前10時~午後2時。荒天中止。問い合わせは川崎区まちづくり推進部企画課電話044(201)3131。

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