新型コロナウイルスの感染拡大防止で外出自粛が求められる中、離婚などで別居した子どもと親が面会できないケースが増えている。「子どもの安全」を理由に断られることが多いためだ。国はビデオ通話などを利用した「リモート面会」を推奨するが課題もある。専門家は「親同士が対立し、子どもが悪影響を受けかねない」と指摘する。
「緊急事態宣言が出たから子どもには会わせられない」。4月中旬、東京都内に住む40代の男性会社員に、別居している離婚協議中の妻から突然メールが届いた。
男性は昨年12月以降、幼い子どもと月1回の面会を続けてきた。感染が拡大した今年2~3月は、面会前に車やおもちゃを消毒し、外出も控えるなどの対策を取った。
4月上旬には面会を月2回に増やすことで合意していた。