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小澤俊夫さん<対談>武井由起子さん
伝承・コロナ禍を生きる(上) 自主性なき全体主義

社会 | 神奈川新聞 | 2020年5月10日(日) 09:38

 未知のウイルスは日本の病魔をむき出しにした─。4月に90歳を迎えた昔話研究者の小澤俊夫さんはそう語る。私たちを脅かすものは新型コロナウイルスだけではない。コロナ禍をどう生きるか。弁護士の武井由起子さん(53)と再び、この国のありようを語った。

 ─新型コロナの感染拡大で世界中が大変なことになっています。

 武井 コロナ禍がありとあらゆるものをむき出しにしていますよね。かねて、日本の社会の痛み方はひどいとお伝えしてきましたが見立てが「甘かった」と。


弁護士の武井由起子さん
弁護士の武井由起子さん

 ─どういうことですか。

 武井 当初、特定の世帯に30万円を支給するという話がありましたが、厳しい基準にもかかわらず対象の世帯は全体の2割もいた。それだけ厳しい生活を強いられているわけで、コロナ以前の問題です。そして、政策決定のプロセスが民主主義ではないということ。一斉休校はまさにそうでしたよね。何の科学的知見も根拠も示さず、安倍晋三首相の思い付きのような要請で、公立小中高の99%が休校した。「公教育」とは、何もかもが政府の自由になる教育だったのか。

 小澤 一番気になったのは「一斉に」だよね。安倍首相の一言で一斉休校になったわけでしょ。各地で様子が違うんだから、県ごとに判断すべきだった。

 武井 感染症予防のための臨時休業は学校保健安全法により、学校設置者の権限と定められています。つまり、公立校の休校の判断は首相や文部科学省ではなく教育委員会がする。全く感染者が出ていない自治体もいっぱいあったにもかかわらず、首相の一言で99%の公立校が休校を決めた。「自分の頭で考えるのをやめました」という大人の姿を子どもたちが見る。これはすごいことだな、と。

 小澤 そうやって育った子どもたちも自分の頭で考えるのではなく、周りに従うことがいいと思ってしまう。それが怖い。

自粛警察


昔話研究者の小澤俊夫さん
昔話研究者の小澤俊夫さん

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