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ギャンブル依存症問題を考える会・田中紀子代表
【横浜誘致の是非】依存症対策にも「世界最高」の予算を 

社会 | 神奈川新聞 | 2018年8月2日(木) 10:46

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表
ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表

【時代の正体取材班=田崎 基】30代の10年間、壮絶なギャンブル依存にさいなまれ、改善しては再発した。命を失う仲間の姿も見てきた。「こんなに恐ろしいことはない」。啓発に取り組む「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表は、怒りと悲しみをもって訴える。「このままカジノが開業を迎えれば、悲惨なことになるのは目に見えている」

                ◇

 30歳のときに出会った夫と一緒に競艇や海外のカジノに通い詰めた。韓国のウォーカーヒル、米国のベガス、フィリピンのセブ島-。ギャンブルを続けるために会社勤めに加えて夜も休日も働くダブル、トリプルワーク。稼ぎまくった。それでもお金が足りなくなる。30歳から35歳ごろまでの5年間でおよそ800万円、夫は1千万円を超える借金を抱えた。

 貯金を崩し、保険も解約し、買い集めたブランド品も売り払い、全てを失った。

 ちょうどそのころ子どもが生まれ私はギャンブルどころではなくなった。夫もやめていたと思っていたが、実はその後の5年間で総額500万円ほどの借金をつくっていた。

 幼子を抱え、こんな生活を続けられない。恐怖しかなかった。子どもを道連れにもう死ぬしかないとさえ思った。道がない。地獄のような苦しみ。それでもやめられない。医師の診断を受けた。

 「病気です」。そう言われた。よく意味が分からなかった。「医者では治せないから、自助グループに通いなさい」と言われた。

 40歳のとき、初めてギャンブル依存症だと知った。自助グループに行くのは嫌だったが、私たちにはもうプランがなかった。

悲惨な現実


「このままカジノが開業を迎えれば、悲惨なことになるのは目に見えている」と語る田中代表
「このままカジノが開業を迎えれば、悲惨なことになるのは目に見えている」と語る田中代表

 自助グループでは、自分の過去を見つめ直すということを行う。私は6歳年下の夫の借金をずいぶん尻ぬぐいしてきた。バカなことをしたと気付き、その現実がとても苦しかった。

 父や祖父のことにも気付いた。ギャンブル依存症の家庭だった。依存症の父は会社の金を横領し、クビになった。祖父はパチンコ依存症だった。だからものすごく貧しい生活で、みじめな思いもたくさんした。必要なものを買ってもらえない。学校ではいじめられた。家では「お前がいると金がかかるんだ」とやたら怒られ、理不尽な我慢をさせられた。

 そして私がギャンブル依存症になったのは親のせいだ、育ちが悪いからだと、怒りで頭の中がいっぱいになった。しかし過去はやり直せない。考えても仕方ないのに考えることをやめられない。苦しかった。

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