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「いつまでも忘れない」 19人の冥福祈り献花

社会 | 神奈川新聞 | 2018年7月27日(金) 02:00

解体中の津久井やまゆり園の前で犠牲者を悼み、手を合わせる女性たち=26日午前10時ごろ、相模原市緑区
解体中の津久井やまゆり園の前で犠牲者を悼み、手を合わせる女性たち=26日午前10時ごろ、相模原市緑区

 悲劇、二度と-。相模原市緑区の県立障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が刺殺され、26人が重軽傷を負った事件は26日、発生から2年がたった。5月から建て替え作業が始まった園の前に設けられた献花台には入所者らが手作りした折り鶴などが飾られ、色とりどりの花束が手向けられた。訪れた人は犠牲者の冥福を祈り、静かに手を合わせた。

 兵庫県明石市の小学校で特別支援学級を担当している教諭三好淳一さん(43)は「自分が望んで障害を持ったわけではない。教え子たちを優しく受け入れる社会を作らないといけない」と強調。花束とともに「いつまでも忘れません」などと寄せ書きした色紙をささげた。

 殺人などの罪で起訴された植松聖被告(28)は「意思疎通のできない障害者は安楽死させるべき」と供述。現在もその独善的な考えに変化はない。重複障害がある次男亮太さん(29)と訪れた垂水京子さん(61)=相模原市中央区=は「障害があっても意思疎通はできる。この子が頑張って生きている姿を見て、障害者への理解を深めてほしい」と願った。

 事件で長男一矢さん(45)が重傷を負った父尾野剛志さん(74)=座間市=は「事件当日の光景が心から離れない。障害者差別をなくすため、死ぬまで事件について話していきたい」。母チキ子さん(76)は「みんながまた一緒にここで暮らせる日が来てくれたら…」と声を詰まらせた。

 入倉かおる園長(61)も白いユリの花束を手向けた。「今も悔やまれて仕方がない。心安らかに眠ってほしいという気持ちでいっぱい」と19人の死を惜しんだ。「目の前の入所者への丁寧な支援を続けることが、事件を否定することにつながる。二度と繰り返してはいけない」と固く誓った。



犠牲者を悼み黙とうする参加者=相模原市緑区の千木良公民館
犠牲者を悼み黙とうする参加者=相模原市緑区の千木良公民館

◆「尊重し合う社会に」 事件考える「偲ぶ会」地元住民
 津久井やまゆり園殺傷事件の犠牲者を悼み、事件について考える「やまゆり園犠牲者を偲(しの)ぶ会」が26日、現場近くの千木良公民館(相模原市緑区)で行われた。地元住民でつくる「共に生きる社会を考える会」が主催し、約60人が参加した。

 偲ぶ会は昨年に続き2回目。全員で黙とうした後、考える会共同代表の宮崎昭子さん(81)が「障害者を差別する優生思想は誰の心にもある。そこに目を向け、悪いことだと共有される社会をつくりたい。事件を風化させない」とあいさつした。

 地元中学生が事件をテーマに自ら書いた作文を朗読。「人の価値を決められる人は誰もいない。相手の価値を互いに尊重し合える社会であってほしい」と読み上げた。

 弟が津久井やまゆり園に通っていたという女性が「園の周辺の住宅に勝手に入ってしまった弟が、そのお宅でお茶をもらっていたことがあった。弟が地域の皆さんに大切にされていたことにお礼を言いたい」と頭を下げると、会場から大きな拍手が湧き起こった。

 また、弁護士の白神優理子さんが憲法と殺傷事件について講演した。

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