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「けじめつけたのだろう」 被告、控訴取り下げに安堵の声

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月31日(火) 05:00

横浜地裁
横浜地裁

 津久井やまゆり園事件の裁判員裁判で死刑判決を受けた元職員植松聖被告(30)が30日、自ら弁護側の控訴を取り下げた。死刑が確定する見込みとなったことに遺族らは安堵(あんど)しつつも、事件の再発防止や障害者福祉の向上を願う声も聞かれた。

 法廷で甲Eさん=当時(60)=と呼ばれた姉を亡くした男性(61)は「裁判が終わるまで、被告の一言一言に悩まされてきたが、刑が確定することでそういった日がなくなる」と心境を吐露。甲Sさん=同(43)=の母親と姉は「判決から不安な気持ちで過ごしましたが、刑が確定すると聞き本当にほっとしました」とコメントした。

 事件で犠牲になった美帆さん=同(19)=の母親は、死刑が確定しても被告の差別的な思考が変わったわけではないと指摘した上で、「被告には自分の考えが間違っていたことを反省し、命を奪った19人に謝ってほしかった。悲しい事件が二度と起きないように国や社会全体で考えてほしい」と求めた。

 被告は公判中も控訴に否定的な考えを示してきた。息子の一矢さん(47)が重傷を負った尾野剛志さん(76)は「最後の最後でけじめをつけたのだろう」と推測。「これからは前を向いていきたい。事件を忘れず、重い障害のある人が暮らしやすい世の中になればと改めて思った」と述べた。

 
 

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