
未来に向けた日韓関係を考える「2018年横浜韓日関係シンポジウム」が25日、横浜市神奈川区の神奈川韓国会館で開催された。日韓双方の大学教授をはじめとする専門家らが報告や討論を活発に交わし、約100人の市民らが聞き入った。韓国国際交流財団と世宗研究所の主催、駐横浜大韓民国総領事館の後援。
新しい日韓関係の在り方や北朝鮮を見据えた北東アジアの平和がテーマ。24日にトランプ米大統領が北朝鮮との首脳会談を中止すると発表したことから、多くの参加者が「このような中で、日韓関係がさらに緊密な協調関係を築くことが重要だ」と口にした。
ソウル市立大の鄭(チョン)在貞(ジェジョン)名誉教授は朝鮮通信使の歴史をひもとき、朝鮮と日本は互いの立場を尊重しながら交流していたと紹介。「外交関係が複雑なときこそ過去から知恵を学ぶべきだ」と話した。
北朝鮮政策を巡る日韓協調について発表した千葉科学大の大沢文護教授は、米朝首脳会談の中止に関して「実は、これまで少しペースが速いのではないか、と心配していた。これを猶予期間として、日韓協調の議論を深められるのではないか」と意見した。
10人のパネリストによる討論会も行われ、北朝鮮に対する国際情勢を鑑みながら日韓でどのような協力を行うのか、自由闊達(かったつ)な論議がなされた。