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「声が届いた」 保護者の署名活動受け、二宮町が校庭開放

社会 | 神奈川新聞 | 2020年3月17日(火) 20:41

学校の校庭開放を求める署名を森教育長(左)に提出する保護者ら=二宮町教育委員会
学校の校庭開放を求める署名を森教育長(左)に提出する保護者ら=二宮町教育委員会

 新型コロナウイルスの感染拡大で臨時休校中の児童生徒が外遊びできるようにと、二宮町内の保護者有志らが17日、町立小中学校の校庭開放を求める署名152人分を町教育委員会に提出した。「不安が広がる中で声を上げづらい─」。それでも行動に踏み切った“ママ”たちの声に応えるような形で、町教委は開放を決めた。町立5校の校庭に18日から、子どもたちの声が戻ってくる。

 署名活動は「子どもたちの心身の健康を願う、二宮町保護者有志の会」の名で13日にインターネットで開始。町内約1800人の児童生徒の保護者のうち1割弱の声を3日間で集めた。

 町は2日から小中5校を休校とし、保護者らに自宅で過ごすように通知。共働き世帯は仕事を休むなど苦しい選択を迫られ、署名活動に参加した保護者からも苦悩の声が上がった。

 小中学生2人を家で留守番させている母親(44)は「パートなので学童に子どもを預けられず、職場にも連れて行けない」。別の女性(45)も「夫婦で在宅の仕事をしているが、子どもの面倒を見る間は仕事を中断せざるをえない。フリーランスなので収入も厳しくなる」と吐露する。

 文部科学省などは子どもの外出について「屋外の運動や散歩を妨げるものでない」との方針を示し、海老名市などで公立小の校庭を開放する動きも広がる。しかし、地域の中には否定的な声も根強く、同会メンバーは「子どもが外で遊んで良いことをもっと知ってほしい。子どもたちの見守りなど地域で協力して乗り切っていきたい」と訴える。

 この日、署名を受け取った森英夫教育長が校庭開放の方針を伝えた。同席した保護者の1人は「自分たちの声が届くんだなと感じた。子どもたちのことを第一に考えてくれて本当に助かった」と町の決定を歓迎した。

 
 

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