厚木基地(大和、綾瀬市)を使用する航空機の騒音対策のため、基地周辺で国が行っている住宅防音工事について、防衛省南関東防衛局と北関東防衛局は27日、適正に工事を行っていない疑いなどがあった2業者を対象にした調査結果を明らかにした。
実施すべき工事が行われていないため、手直しの工事が必要になる事例が2世帯で確認されたほか、計26世帯の工事で約260万円の補助金の過払いがあった。
対象は国が2016年度に補助金の交付決定をした2業者による40世帯への工事。吸気口の外に付ける防音フードや防音型吸気口の設置工事が未実施のケースがあったほか、予定していた工事を行う必要がなくなったが計画の変更手続きが行われていないケースもあった。同省は補助金の返還を求めるとともに、12~15年度分の工事についても調査を行う。
昨年6月、「特定の業者が一部の工事を省いている」との情報があり、未実施の工事があることが判明。2業者の工事を対象に詳しく調べていた。