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太陽光パネル普及へ県 農地で発電、5倍新目標

社会 | 神奈川新聞 | 2018年4月8日(日) 12:18

農地の上部に太陽光パネルが並ぶソーラーシェアリング=小田原市(県提供)
農地の上部に太陽光パネルが並ぶソーラーシェアリング=小田原市(県提供)

 営農型太陽光発電所「ソーラーシェアリング」の普及に向け、県は2020年度までに県内で100件の導入を目指す新目標を打ち出した。耕作放棄地の活用を働き掛けるなどし、現在の約5倍に増やす方針。再生可能エネルギー拡大と農業経営安定の相乗効果を狙うが、課題は多くハードルは高そうだ。

 ソーラーシェアリングは、作物を栽培する農地の上部に太陽光パネルを並べ、不安定になりがちな農業収入を売電収入などでサポートする仕組み。県内では茶やサツマイモ、サカキなどの農地で13年度から導入が進むが、稼働実績は約20件にとどまる。農地面積が約2万ヘクタールと少ないとはいえ、ソーラーシェアリング発案者が設置するなど積極導入している千葉県(304件)や、営農型発電協会がけん引している静岡県(143件)に大きく水をあけられているのが実情だ。

 導入が伸び悩む背景には、▽一時転用手続きなどの負担▽限られた日照量で栽培品種が限定される▽台風や突風で被害を受けやすい▽送電線の敷設や高額な初期投資(8アールで約950万円)が必要▽売電価格の低下-といった手間やリスクがあるという。

 こうした現状を受けて県が目を付けたのが、耕作放棄地の活用だ。県内の耕作放棄地は約2500ヘクタールで農地全体の約1割を占め、横浜スタジアム960個分に相当する。相続などで農地を取得したものの耕作していない「土地持ち非農家」の所有地も1052ヘクタールに上り、「導入に向けたポテンシャルは高い」とみる。

 ただ、耕作放棄地の活用も課題は少なくない。再生可能エネルギーに関連した事業を試みる場合は、よりメリットが期待できるメガソーラー(大規模太陽光発電所)を選択するのが主流。一方、本気で農業を再開しようと考える際は、日照量が限られる手法は選ばないとされる。実際、県内のソーラーシェアリングで耕作放棄地を活用したケースは中井町の3件のみだ。

 それでも県は、導入実績が16年度に5件、17年度12件と伸びていることを踏まえ、「今後はさらに加速させていく」と強気の姿勢。成功例を紹介するセミナーの開催や農地集積に向けた意向調査でソーラーシェアリング導入を働き掛けるなど、今後3年間で100件以上を目指すとしている。

 県の担当者は「農地所有者にどれだけ興味を持ってもらえるかが鍵を握る」とした上で、「太陽光発電の普及拡大に向け、是が非でも進めたい」と説明。3月末に改定した県スマートエネルギー計画に盛り込み、理解を広げたい考えだ。

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