茅ケ崎市立病院の元薬剤師=有罪判決が確定=が昨年4月に転売目的で医薬品を持ち出した業務上横領事件で、市は23日、発生原因や再発防止策をまとめた報告書を公表した。
報告書によると、発生の主な原因は▽法令遵守意識の希薄化▽医薬品管理システムの管理・運用の不備-などと指摘。再発防止策としては、同システムの管理・運営方法を見直すことや、管理職対象の危機管理研修を継続的に実施することなどを挙げた。
元薬剤師は昨年12月に横浜地裁で有罪判決を言い渡された。市の調査によると、なくなった医薬品は約1億630万円に上ったが、元薬剤師は市に約1億円を支払い済みという。
市は、事件を受けて昨年9月に副市長を委員長とする調査委員会を発足。関係者への聞き取りなどを進めていた。