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五輪・パラ影響の花火大会 中止や変更 対応苦慮

社会 | 神奈川新聞 | 2020年2月7日(金) 05:00

砂浜から花火を楽しめる「逗子海岸花火大会」。今夏の大会は中止が決まった=2014年5月29日、逗子海岸
砂浜から花火を楽しめる「逗子海岸花火大会」。今夏の大会は中止が決まった=2014年5月29日、逗子海岸

 東京五輪・パラリンピックの影響で各地の花火大会が中止や日程変更を余儀なくされ、関係者は対応に苦慮している。きらびやかなスポーツの祭典の陰で伝統の風物詩がなくなり、明るさを失った静かな夏の夜空となりそうだ。実情を追った。

 「開催を望む連絡が後を絶たない。中止は苦渋の決断だった」。毎年8月1日が開催日の「さがみ湖湖上祭花火大会」(相模原市緑区)。主催する相模湖観光協会の男性職員は市民の落胆の声を聞くたび、肩を落としてきた。

 県立相模湖公園を舞台に始まったのは、相模ダムが完成した翌年の1948年。ダム建設関連で亡くなった人々の慰霊とダムに沈んだ墓の鎮魂のためだった。超大玉の尺五寸玉、スターマイン、ナイアガラの滝など迫力ある色鮮やかな約4千発が夜空を彩る。

 「山に囲まれ、反響で音がドンと身体に響く。光が湖面に映えるのも相模湖ならでは」。70回目の節目だった昨年も約6万人を集めた地域の一大イベントだが、10月に中止が決まった。

 壁は警備の人員不足。これまでは警備会社に約70人態勢で依頼してきたが、今夏は人手不足から人件費が2倍に跳ね上がり、確保が困難に。9月以降の開催を検討したが、相模湖で開かれる他のイベントとの兼ね合いもあり、大幅な延期を断念した。男性職員は「地元の経済にとっては痛手。一方で五輪やパラリンピックを妨げたくない気持ちもあった」と吐露する。

 
 

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