横浜市教育委員会は、2017年度の「市立小中学校児童生徒体力・運動能力調査」の結果をまとめた。小学生で運動する機会の増加がみられたものの、朝食の喫食状況や睡眠時間といった生活習慣に関する調査項目は小中とも悪化傾向。握力や50メートル走といった各種目を得点化した体力合計点は小中とも全国平均を下回った。
授業以外で運動する機会を「週3日以上」とした小学生の割合は36・4%で前年度比0・9ポイント増となる一方、「しない」は7・1%で1・6ポイント減だった。中学生は「週3日以上」が61・8%(1・8ポイント減)、「しない」は10・2%(0・8ポイント増)で、特に女子が二極化している。
朝食について「毎日食べない」「時々食べない」とした小学生の割合は11・8%、中学生は18・4%でともに1~3ポイント程度増加。睡眠時間が6時間未満の小学生は8・9%、中学生が14・4%でいずれも2ポイント弱増加。パソコンや携帯電話、ゲーム機の視聴時間を「3時間以上」としたのも小中ともに若干増えた。市教委教育課程推進室は児童・生徒の生活実態について「授業だけでなく、家庭や地域との連携により意識向上や生活改善を図る具体的取り組みを考える必要がある」としている。
調査は昨年4~7月、市立小中学校・義務教育学校の児童・生徒約20万9千人を対象に実施。体力合計点が前年度より上回ったのは男子は計5学年、女子は計4学年だった。小5と中2を対象にした国の本年度調査では、横浜市の体力合計点は小5男子52・7点、同女子53・2点、中2男子40・7点、同女子47・4点で、全国平均を1・3~2・5点下回っている。