
持続可能な社会の実現に向け、小中高生が学びを深める交流報告会が25日、横浜市中区で開かれた。市教育委員会が主催し約280人が参加。ESD(持続可能な開発のための教育)推進校の児童生徒らが食料や環境、自然災害など世界的課題解決の糸口を探り、「答えがすぐに見つからなくても目をそらさず考え続ける大切さ」を共有した。
同市立の小学校11校、中学校2校、高校1校と「よこはま子ども国際平和プログラムピースメッセンジャー」の約150人が、本年度の総合学習や委員会活動の取り組みをポスターなどで発表した。
「給食の残飯を減らす」「海の環境問題を考える」など学校内外の課題について、国連が掲げる「持続可能な開発目標」(SDGs)の17目標と関連付けて取り組んだ実践を報告。「子どもの力で、できることがある」「SDGsは小さいことを一つ一つ続けていけば世界へとつながっていくことだと、改めて感じた」と成果を表明した。
5人前後のグループに分かれたワークショップでは、「水資源」「気候変動」といったテーマで原因と解決策を探った。中高生が進行役を務め、「気候変動が水不足の原因」「バスや電車を使い二酸化炭素の排出量を減らす」などと話し合い、問題意識を広めた。
講評で東洋大社会学科の米原あき教授は「答えがはっきり用意されていない大きな問題に取り組むこつは、目をそらさずに考え続けること」と伝授した。