やまゆり園事件の裁判員裁判が8日、横浜地裁で始まった。犠牲者19人はいずれも「甲」と呼ばれ、A~Sのアルファベットが割り当てられて匿名で審理されている。「甲A」とされた19歳の女性について、母親は7日夜、一生懸命生きていた「証し」を残したい、と初めて「美帆」と明かした。2016年10月に開かれた園の「お別れ会」で、職員から語られた19人の人柄や思い出を居住していたホーム別に紹介する。
はなホーム
美帆さん(19) あなたとの思い出は、これからたくさん作っていくつもりでした。短期利用で来てくれた時も、かわいらしい笑顔で一躍人気者になりましたね。
女性(40) あなたの笑顔に会いたくて、いつもはなホームにお邪魔していました。毎日の食事、おいしそうに召し上がってくれました。お散歩やドライブ、一つ一つを楽しみながら過ごしてくれました。
女性(26) あなたと一緒に出掛けた時にパンを食べました。とてもパンが好きだとその時まで知りませんでした。もっとおいしいパンを一緒に食べたかったですね。
女性(70) あなたは、ソーラン節を歌ってあげると、とても喜んでくれました。もっともっと歌ってと催促してくれましたね。行事の時もお兄さまと一緒にステージを見て音楽を楽しんでくれました。
女性(60) あなたは、どんな困難にも負けない強い人でした。重い病気になった時も、お父さまの励ましに応えるように回復してくれました。