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やまゆり園 事件考
初公判は責任能力が争点 弁護側、無罪を主張へ

社会 | 神奈川新聞 | 2020年1月7日(火) 11:52

横浜地裁
横浜地裁

 相模原市緑区の県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者と職員計45人が殺傷された事件で、殺人などの罪に問われた元施設職員植松聖被告(29)の裁判員裁判は8日、横浜地裁(青沼潔裁判長)で始まる。被告の刑事責任能力の有無が最大の争点で、弁護側は大麻を使用した影響で心神喪失状態だったとして無罪を主張する見通し。多くの犠牲者を出した凶行に対し検察側の厳しい求刑も予想され、犯行に至った経緯の解明も含め、審理の行方に大きな注目が集まる。

 起訴状によると、被告は16年7月26日未明、やまゆり園に侵入し、包丁で突き刺すなどして入所者19人を殺害したほか、職員2人を含む26人に重軽傷を負わせた、とされる。

 被告はこれまでの神奈川新聞社の取材に対し、一連の殺傷行為に及んだこと自体は公判で認める意向を示している。事件前には常習的に大麻を使っていたとされ、弁護側は大麻の影響で犯行当時の被告の精神状態が不安定だったとして無罪を主張するとみられる。

 関係者によると、被告は起訴前に検察側が実施した精神鑑定で、自身を特別な存在と思い込む「自己愛性パーソナリティー障害」と診断された。人格障害の一種とされるが、妄想や意識障害などを伴うことがある精神病とは区別され、検察側は完全責任能力を問えると判断して17年2月に起訴した。起訴後に行われた精神鑑定でも同様の結果が出た模様で、公判では大麻の影響も含めて、被告の当時の精神状態や鑑定の内容を中心に審理が進むことが予想される。

 被告はこれまでの取材に、「(重度障害者が)不幸の元である確信を持つことができた」「意思疎通が取れない人間は安楽死させるべきだ」などと障害者に対する差別的な言動を繰り返し、犯行を正当化してきた。公判ではこうした考えに至った経緯や、被告の成育環境にどこまで迫れるのかも大きな焦点になる。

 公判は予備日も含めて全26回の期日が指定され、判決は3月16日に言い渡される予定。約3カ月という長丁場で、裁判員にとっても難しい審理となりそうだ。

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