横浜市神奈川区の京急線の踏切で9月、下り快特電車(8両編成)と大型トラックが衝突し、トラックの男性運転手=当時(67)=が死亡、乗客ら37人が負傷した事故で、神奈川署特別捜査本部は24日未明、現場で運転士を立ち会わせて実況見分を行った。
営業運転終了後に、事故を起こしたのと同型車両に男性運転士(28)を乗せて走らせ、踏切内の異常を知らせる発光信号機の点滅に気づいた位置や、非常ブレーキをかけたタイミング、トラックと衝突した状況などについて、運転士に説明を求めながら確認した。
捜査関係者によると、運転士は踏切から約390メートル離れた発光信号機の点滅を視認したとした上で、「通常ブレーキの後に非常ブレーキをかけた」と説明している。京急によると、事故当時は運転士が発光信号機の点滅を認識した場合、通常ブレーキの使用も含め「速やかに停止」の運用になっていた。
特捜本部は、踏切で立ち往生したトラック運転手に過失があったとみて自動車運転処罰法違反(過失傷害)などの疑いで捜査するとともに、電車側のブレーキ操作の状況などについても慎重に調べている。
事故は9月5日午前11時45分ごろに発生。電車は1~3両目が脱線した。トラックは大破、炎上し、車外に投げ出された運転手が死亡した。