
神奈川県が所有する棟方志功の「板画」がカラーコピーにすり替わっていた問題を巡り、黒岩祐治知事は1日、原画の行方や紛失の原因が未解決の現状を踏まえた最終調査報告書をまとめる考えを明らかにした。100万円以上の美術品は県立近代美術館(葉山町)で保管するとともに県民からの寄贈を制限するといった再発防止策を盛り込み、年内に公表する。
県は問題が発覚した4月に調査チームを立ち上げ、県警と連携して調査を進めてきた。しかし、「いまだに原画の発見や紛失の時期、原因の特定に至っていない」(黒岩知事)のが実情で、半年間で具体的な進展は見えていない。