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刻む2019〈2〉
亥年選挙 参院選 改憲勢力「作戦勝ち」

社会 | 神奈川新聞 | 2019年12月20日(金) 10:03

 春の統一地方選と夏の参院選が重なる「亥年選挙」となった2019年。「安倍1強」が続く与党は安定政権の継続を訴え、共闘を模索する野党は長期政権の弊害を主張して舌戦を繰り広げた。ただ、いずれの選挙も盛り上がりに欠け、低迷する投票率が上向くことはなかった。12年に一度の政治決戦は、神奈川の県政界に何を残したのか。


参院選候補の街頭演説に集まった聴衆=7月6日、横浜市の桜木町駅前
参院選候補の街頭演説に集まった聴衆=7月6日、横浜市の桜木町駅前

 「衆参W選になる。私は今日の時点で聞かれたら、8割だと思っている」

 統一地方選を終えて間もない5月初め。立憲民主党の枝野幸男代表は夏に改選を迎える党所属参院議員のパーティーで、衆参同日選への警戒感を打ち明けた。

 永田町にはこの時期、同日選を巡る臆測が吹き荒れていた。安倍晋三首相側近の自民党幹部が増税延期の可能性に言及するなど、各党は衆院解散の先にある33年ぶりのW選を見据えた動きを強めつつあった。

 冒頭のパーティー。昨年の同じ場では、参院選神奈川選挙区(改選定数4)に立民候補を複数擁立する可能性を示唆していた枝野氏だったが、この日は積極姿勢を封印。翌日には正式に2人目擁立の見送りを決めた。解散風に浮足立つ衆院議員を意識し、同日選への対応を優先するというのが理由だった。

 神奈川では自民も昨年末、現職1人に絞る方針を決定。複数擁立を狙えると見られた2党が堅実路線にかじを切ったことで、各陣営の間では「得票順はともかく、(自民、立民、公明で)上位3人の顔ぶれは決まった」とする見方が大勢を占めた。

 対照的に、残り1議席を巡る争いはさらに見通しが不透明となり、神奈川選挙区は全7党(当時)の公認候補がひしめく全国屈指の混戦区となった。

 構図が固まったことで際だったのが、憲法改正を巡る議論だ。安倍政権下での改憲に前向きな「改憲勢力」が、神奈川で過半数を占めるかの分かれ目となったからだ。

 選挙戦の終盤、各種世論調査で4議席目を争っているとみられた日本維新の会現職と共産党新人ら候補者は、改憲に対する訴えに声をからした。維新陣営が「共産党には任せられない」とけん制すれば、共産などの野党は「改憲勢力に3議席は渡さない」と応戦。各地の主要駅頭などで舌戦を繰り広げた。

 しかし、改憲に慎重な野党勢力はそれぞれ公認候補を擁立し、票が分散。全国の「1人区」で共闘しながらも神奈川では「党利党略」から乱立の構図となり、政権批判票を奪い合う共倒れとなった。

 4議席目を勝ち取った維新現職の陣営は「圧勝が見えた自民支持者からも票を集めた」と勝因を分析。県内投票所で実施した出口調査では、「改憲に反対」と答えた有権者が49・4%に上っていながら、改憲勢力の「戦略勝ち」だった。

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