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最後の海軍大将 元教え子らが命日に集う 横須賀

社会 | 神奈川新聞 | 2019年12月16日(月) 05:00

元教え子らが井上元大将の思い出を語ったしのぶ会=横須賀市長井の勧明寺
元教え子らが井上元大将の思い出を語ったしのぶ会=横須賀市長井の勧明寺

 「最後の海軍大将」として知られ、戦後は横須賀市内で英語塾を開いた旧日本海軍の井上成美(1889~1975年)をしのぶ会が15日、同市長井の勧明寺で開かれた。元教え子や地元住民ら約50人が参加し、井上の肉声テープを聴いたり、塾でよく歌われていた英語歌を合唱したりして故人をしのんだ。

 元教え子や井上の生き方に共感した地元住民らでつくる「井上成美氏を語り継ぐ会」(矢澤登喜子代表)が企画。同会は、地元に保管されていた井上ゆかりのオルガンを復活させる活動をしていたメンバーが、さらに業績を地元内外へ発信しようと2017年に発足させた。

 この日は井上の命日。元教え子で同寺の藤尾良孝住職(82)は「『世界を知るためには英語を学ぶことが大事』と言われたことを鮮明に覚えている。知識だけでなく人としての生き方を学んだ」と思い出を語った。同会の末廣良子さん(81)も「68年も前にクリスマス会をやってもらったことなどいろいろ思い出す」と振り返った。

 海上自衛隊第2術科学校(同市田浦港町)に保管され、最近再生に成功した井上の1960年代後半の肉声を収めたテープも披露。最後は塾でよく歌われた「オールド・ブラック・ジョー」などを合唱した。

 井上は米内光政海軍大臣らとともに日独伊三国同盟に反対し、次官時代は終戦工作を進めたことで知られる。終戦間際の45年に海軍大将となった。戦後は横須賀市長井地区の自宅で英語塾を開き、地元の中学生らに教えていた。

 
 

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