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津久井やまゆり園、運営者見直しへ 不適切事案相次ぐ

社会 | 神奈川新聞 | 2019年12月6日(金) 05:00

 2016年に入所者19人が殺害された県立障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)の運営を巡り、黒岩祐治知事は5日、同園の指定管理者を見直す方針を明らかにした。現在運営している社会福祉法人「かながわ共同会」の指定管理期間を短縮し、21年度の施設再建までに運営主体を新たに公募する。同法人の相次ぐ不適切事案を受け、従来の方針を転換した。

 建て替え中の千木良園舎(同市緑区)と仮移転先の芹が谷園舎(横浜市港南区)が対象。同日の県議会本会議で、知事は「社会福祉法人として、人権を尊重し、すべての人の尊厳を守るべき立場にあり、道義的責任は看過できない」と述べた。


津久井やまゆり園の指定管理見直しを表明する黒岩知事=県議会本会議場
津久井やまゆり園の指定管理見直しを表明する黒岩知事=県議会本会議場

 県は当初、入所者家族らの同法人による運営継続の要望などを受け、施設再建後も指定管理期間の24年度までは公募しない方向で調整していた。

 しかし、今年10月に同法人の理事が女児に対する強制性交容疑で逮捕されたことを機に、同園での入所者への身体拘束や外出の機会が少ないなどといった支援の質を問う声が相次いでいた。これを受け、知事は「利用者中心の支援を実現するためには仕切り直しが必要」と判断した。

 県は、同法人と指定管理期間の短縮について近く協議を始める考え。千木良園舎と芹が谷園舎はそれぞれ21年度中の利用開始を予定しており、遅くとも来年7月ごろには指定管理者を公募したいとしている。同法人も再公募は可能という。

 一方、同法人が指定管理者として運営している県立障害者施設「厚木精華園」「愛名やまゆり園」は現時点では見直し対象にしていない。

関係者に広がる波紋
「判断評価」「検証不十分」

 黒岩祐治知事が津久井やまゆり園の指定管理者を見直す方針を表明したことに対し、関係者に波紋が広がった。県の判断を評価する声が上がる一方、支援実態の検証が不十分なまま方針転換する姿勢を疑問視する声も上がった。

 「(法人理事による)事件もあり、再公募は仕方がない」。殺傷事件で重傷を負った尾野一矢さん(46)の父剛志さん(76)は今回の表明を冷静に受け止めるが、かながわ共同会の幹部に対する不信感は強い。

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