
天皇の代替わりを契機に、あらためて天皇制の本質について考える学習会「『即位・大嘗祭(だいじょうさい)』違憲訴訟とは?」が30日、横浜市神奈川区のかながわ県民センターで開かれた。講師は、大嘗祭への公費支出の差し止めなどを求めている違憲訴訟原告弁護団の弁護士、木村庸五さん(76)。軍国主義と表裏一体だった明治期の天皇制が政治家に意図的につくり上げられたものだったという事実や、政教分離が形骸化する現状への危機感を訴えた。神奈川平和遺族会の主催で、約20人が参加した。
「国家と宗教の結び付きによる弊害を見てきたはずが、全て吹き飛んだように天皇家をあがめ、手を合わせる人がいる。そういう国民性が残っていることに驚く」。冒頭、木村さんはメディアも含め、社会を挙げて代替わりを祝賀し、批判の声が上がらない現状に懸念の声を上げた。