横須賀市内の市民活動の拠点となっている市立市民活動サポートセンター(同市本町)が今月、設立から20周年を迎えた。同センターの担当者は「皆さんに支えられての20年。次の20年も、ともに盛り上げていきたい」と気持ちを新たにしている。
同センターは1999年11月、市民の提言に基づいて市の直営施設として設立された。同センターによると、当時としては珍しい取り組みに、全国の自治体が視察に訪れたという。
2001年からは、NPO法人「YMCAコミュニティサポート」が運営を担当。15年には市の計画で移転が検討されたが、市民の署名活動などにより移転が撤回となった。
これまで、市民団体が主に会合や展示をする場として利用されているほか、センター独自の事業も展開。毎年の夏休み期間には「夏のボラ市」と題して市内のボランティア活動を冊子にまとめ、学生らが各市民団体の活動に参加する機会を提供している。
今年10月時点の登録団体は708を数え、昨年度は延べ4万8千人を超える市民が利用。今月3日には20周年に合わせて感謝祭も開かれ、県内の市民団体などから祝福や感謝の思いを伝えるはがきが数多く届いているという。
同センターの沼崎真奈美館長は「人口減を受けた地域活性化、魅力発信イベントや若い世代による子育て関連イベントの開催、子ども食堂など居場所づくりといった活動が増えてきた」と、市内の市民活動の変遷を振り返る。今後に向けては「活動をより発展させるため、行政や企業、市民団体をつなぐネットワークの形成を後押ししていきたい」と意気込んでいる。