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【台風19号】箱根登山鉄道、年内にも復旧方針決定へ

社会 | 神奈川新聞 | 2019年11月7日(木) 05:00

 台風19号の影響で一部区間の運休が続く箱根登山鉄道は6日、線路が流失するなどした被害の全容を明らかにした。箱根湯本-強羅駅間の約20カ所で倒木や土砂崩れなどがあり、うち大平台-小涌谷駅間の4カ所で甚大な被害を確認。復旧時期や被害総額は「現時点で未定」とし、本格工事の早期着手に向け年内にも復旧方針を決めるとしている。


土砂崩れの影響で橋脚などが流出した現場=6日午前10時25分ごろ、箱根町
土砂崩れの影響で橋脚などが流出した現場=6日午前10時25分ごろ、箱根町

 同社によると、宮ノ下-小涌谷駅間では約100メートルにわたり斜面の土砂が崩れ、蛇骨陸橋の橋脚や橋桁の一部が約80メートルの線路とともに流失。小涌谷踏切近くや宮ノ下-大平台駅間の大平台隧道(ずいどう)でも、線路の一部が広範囲にわたり流された。いずれも過去最多の1千ミリ超に達した記録的豪雨の影響とみられ、多くの岩石が堆積している場所もあるという。

 6日に線路流失現場が報道陣に公開され、台風通過から1カ月近くが過ぎた現在も削られたままの斜面などが確認できた。

 現場で取材に応じた同社の宮原賢一鉄道部長は、陸橋の建て替えについて「斜面が安定しない状況で鉄道を敷いても安全に走行できない」と説明。その上で「電車が安全に走れる状況をつくれるかがポイント」とし、軌道の位置を変更する可能性を示唆した。

 被害が小さい区間を念頭に一部区間の運行再開を「検討している」とも述べたが、代行バスの停車スペースなどターミナル駅としての課題があるという。1日も早い復旧を目指すとし、「どのような進め方が最適か総合的に判断して決めたい」との考えを示した。

 同鉄道は1948年に東日本を襲ったアイオン台風でも橋脚が流されるなどの被害を受けており、当時は復旧に約10カ月を要した。

 
 

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