黒岩祐治知事は17日、台風19号の大雨で緊急放流した相模川上流の城山ダム(相模原市緑区)を視察し、「下流域の自治体への情報伝達がどうだったかを検証し、機敏に情報共有できる仕組みを模索していきたい」と述べた。
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今回の台風で、県は城山ダムの貯水量が限界を超える恐れがあるとして、12日夜から翌13日未明にかけて緊急放流を実施。当初は12日午後5時に開始すると発表したが、雨量が減少したことから午後10時に変更。再び雨量が増大したとして同9時半に実施した。流域の一部自治体への連絡は放流開始後になったという。
知事は放流開始時間が急きょ前倒しになったことについて、「相手は自然災害。雨量はなかなか予測しきれない。その中でも(ダム管理事務所の職員は)機敏に対応してくれ、緊急放流による氾濫は起きなかった」などと説明した。
知事はその後、車が川に転落し、一家4人が亡くなった崩落現場も視察。本村賢太郎市長から事故当時の状況や相模原市内の被害状況について説明を受けた。