大井町赤田の東名高速道路で今年6月、静岡市清水区の女性(39)と夫(45)が死亡し娘2人らが負傷した多重事故で、県警に自動車運転処罰法違反(過失致死傷)などの疑いで逮捕されたアルバイトの男(25)=福岡県中間市=が、事故の約1カ月前にも山口県下関市の一般道で3件の妨害行為をしていたことが12日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、同容疑者は5月8日夜、下関市の一般道を運転中に急減速。追い越した車にクラクションを鳴らすなどし、進路をふさいで停止させ、窓をたたいた。翌9日未明には、追い越そうとした後続車の進路を妨害して止めさせ、運転席のドアを蹴り破損させた。
同9日朝には追い越そうとした車に幅寄せして接触事故を起こしたとして、山口県警が自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で書類送検し、起訴猶予処分になった。
東名高速での事故は、6月5日午後9時35分ごろ発生。同容疑者は下り線の追い越し車線で、運転する乗用車を止めるとともに後続の夫婦のワゴン車を止め、停車中の2台に大型トラックが突っ込む事故を引き起こして夫婦を死亡させたなどとして逮捕された。
神奈川県警は12日、同容疑者を送検した。