大型で強い台風19号の接近に備え、首都圏の交通機関は12日、ほぼすべての路線で運転を見合わせた。県内の鉄道はJR東日本が昼ごろに全線で運転をストップ、主な私鉄各線も夕方までに最後の電車の運行を終えた。休日の「計画運休」ということもあり、大きな混乱はみられなかった。
県内全域に大雨、洪水、暴風の警報 台風19号接近受け
東海道、横須賀、相模、横浜線で運転見合わせ 台風接近で
JRは東海道や横須賀、京浜東北・根岸など各線が午後1時ごろまでに運転を終了。私鉄は京急線が午後3時20分ごろまで運行したが、多くは午前から順次取りやめた。各社は13日、安全点検などを踏まえて運転を再開するとしているが、早い時間帯は多くの路線で運休が続く見通しだ。
3連休の初日でいつもならにぎわいを見せる横浜駅は終日、閑散とした光景が広がった。JR改札口近くでは、運行状況を確認する利用者の姿も。13日にイタリア旅行に出発予定という相模原市中央区の女性会社員(65)は「あすは電車が動いていないかもしれない。きょうのうちに成田空港周辺のホテルに泊まることにした」と困惑した様子で話した。
相鉄線と小田急線が乗り入れる大和駅も午前11時すぎに両線が運転を見合わせると、構内はひっそり。閉鎖された改札口には「計画運休中」と手書きされた掲示板が設置され、ホームの照明も消された。
県内の幹線道路も、東名高速道路や圏央道、西湘バイパスなど少なくとも10路線で通行止めとなった。終日休業となった商業施設も多く、繁華街は閑散としていた。